この記事はAlexandra Tachalova氏によるゲスト投稿です。
サイトをSERP上位に表示させることが典型的なSEOの目標です。
しかし、これはどうすれば達成できるのでしょうか?
はじめに、Googleの公式ガイドラインで主要なSEO順位表示要素(英語)が全てリスト化されています。その他、こうした要素であると明確ではないものの、実際にはGoogleの検索結果におけるサイトの順位に直接的に影響する要素が大量に存在しています。
数ある要素の中で絶対に重視すべきなものは、サイト上やSERP上でのユーザー行動に関連(英語)する要素です。 Googleはユーザーがどの検索結果を選択するか、特定のコンテンツが有用だと感じているかどうかなどを常にウォッチすることで、関連性のある検索ワードやユーザーに表示されるURLなどをコントロールしています。
Moz社によるリサーチ(英語)は、CTRとサイトの掲載順位には強い相関関係があると力説しており、CTRの改善はSEO上の問題であると考えたほうが賢明です。どうすればCTRが向上するのでしょうか?
CTRを向上させる最初の方法は、サイトのビジビリティを高めることです。サイトのビジビリティはサイトのGoogle(またはその他検索エンジン)へのフレンドリーさに依存します。Googleのクローラーはコンテンツの関連性を理解する必要があり、これはGoogleがサイトを(順位表示において)判断する要素の1つとなっています。Google自身が、構造化マークアップの使用を 推奨 しています。ページに構造化マークアップが含まれていれば、検索エンジンがコンテンツを理解しやすくなり、結果としてGoogleはそのサイト上の情報を効率的に取得しさらに早くインデックスできるようになります。
SEO業界の複数の有力文献が構造化データはCTRを向上させることに言及
SEO for E-Commerce: Why You Need Structured Data (英語)
How To Get A 30% Increase In CTR With Structured Marku (英語)
Structured Data: Why you should mark-up for higher CTR (英語)
この 検索指標調査(英語)は構造化マークアップデータを利用しているドメインのSEOビジビリティはそうでないドメインに比べてはるかに高いことを示しています。大規模なドメインは、より頻繁にマイクロデータと連携しています。
どのように実装するのか?
以下のような標準的な構造化データ・フォーマット(またはそれらの組み合わせ)を実装してください(英語):PageMaps, マイクロフォーマット, RDFa, マイクロデータ, タグ, または ページの日付ここではマイクロデータフォーマットに焦点を当てたいと思います。マイクロデータフォーマットは目に見えるページ上のコンテンツをマークアップする新しいHTML5の標準です。マイクロデータ属性により、特定のレビュー、人、情報、またはイベントに関する細かいデータをコンテンツが表現できるようになります。確かにHTML5は人気の言語となりましたが、マイクロデータフォーマットについてはどうでしょうか。マイクロデータの使用が増えてきているとはいえ、Webページ全体の中に占める割合は依然として小さいままです。
ディベロッパーやGoogleはますます多くの構造化データを利用するようになっているようです。http://trends.builtwith.com/docinfo/Microdata
サイトにマイクロデータを活用すると決めたら、
Schema.orgのサイトを使いましょう。Schema.orgは、microdataタグに関する一定の共通認識となっている定義を紹介しているソースとして広く知られています。標準的なマークアップが近年増加トレンドにあるものの、大多数のドメインでは依然として、Schema HTMLタグを利用していません(英語)。
マークアップに関するGoogleのヘルプツールもあります。
https://developers.google.com/structured-data/customize/overview
構造化マークアップデータの実装における技術的側面について詳細は、英語ではありますが、この記事やBastian Grimm氏によるこのスライドをご覧ください。
Google SERPの機能を使ってサイトのビジビリティを上げる
サイトのビジビリティを向上させ、コンテンツをプロモーションする上で、構造化データマークアップは重要です。構造化データにより、リッチスニペットやパンくずリスト、サイトリンク検索ボックスのようなGoogle SERPにおける発展的な機能をサイトに活用できるようになるからです。Googleはいつも検索結果ページにてユーザーの求める情報を提供しようとしているため、SERPの構造は常に変わり続けています。少し古いですが、この記事(英語)では、全てのSERP要素とそれらの性質を視覚的に示しています。また、SERPstatという素晴らしいツールがあり、これはどのSERPリクエストがGoogleの機能を含んでいるか表示するという特別な機能があります。それでは試しに、Skyscanner.comのサイトをSERPstatで分析してみましょう。
例えば、”skyscanner”というワードに対するGoogleのSERPにナレッジグラフ要素が含まれていることが分かります。
他にも、新しい要素がローンチされる頻度やSERPを継続的にモニタリングするMozcastというツールもあります。 このMozcastによれば、全てのSERPクエリのうち31%がGoogleのナレッジグラフ要素と共に表示されています。比較のために指摘しますが、画像はSERPクエリの32.1%に含まれています。これほどまでにナレッジグラフが高頻度で存在していることは簡単に説明できます。2015年Googleはナレッジグラフを強力に推奨し始めたこと、それだけです。ナレッジグラフの目的は、人々、場所、そして物事の間をつなげていくことにあります。もしサイトが信頼できるものであり、検索エンジンが読み込める形でコンテンツが用意されていれば、Googleはサイトから情報を集めて関連するクエリについてナレッジグラフに情報を集約することができます。
以下は、ナレッジグラフの結果に自社の情報を表示させる方法に関するアドバイスです。
- 会社のウィキペディアページを作成する。
- Wikidata.org上にプロフィールを作成する(すでにFreebaseプロフィールがある場合は、Freebase Identifier elementを使ってWikidataプロフィールにおいてそれを参照するようにする)。
- 組織の構造化マークアップ*をサイトに実装する。SameAs要素を使って、ロゴやSNSのプロフィール、Wikidata、Wikidataプロフィールを指定するようにする。
- ソーシャルメディアマーケティング・チャネルやローカルページのGoogle+での強力なプレゼンスだけでなく、確固たるオンラインでの知名度やブランドの権威性を築くようにする
また、以下のような便利な文献にも目を通すことをおすすめします。
- Googleウェブマスター公式ブログにあるUsing shema.org markup for organization logosshema.orgマークアップを組織のロゴに活用する
- SNSプロフィールをGoogleに明確に伝える
- Googleナレッジグラフに表示するためにWikidataを活用する(英語)
ここで重要なのは、ナレッジグラフを有効活用することでSERPにおいて自社の表示スペースを拡大し、特定のクエリに対して非常にビジビリティを高めることができるということです。結局、こうした方法をとることにより、最もユーザフレンドリーかつGoogleの要求に従った形でブランド力を高めていくことが可能になります。様々な構造化データの検証プロセスを簡易化するため、Googleは構造化データテストツールを提供しています。これは簡単に使うことができ、構造化データの観点でサイトの有効性を高めるために役立ちます。
Google SERPスニペットの最適化
これまでに紹介してきた点は全て技術的視点からCTRを改善する方法に関してのものでした。しかし、他の方法はどうでしょうか?コンテンツを検索結果に適したものにする構造化データの活用から少し離れてみると、ページタイトルやディスクリプションの最適化によって検索者へアピールすることも可能です。検索結果において、ページタイトルはわずか70文字、そしてmeta descriptionには150文字しか表示されません。これらを活用して潜在的な訪問者をサイトへ誘引する方法をご存知でしょうか?
実は、titleやmeta descriptionsを微調整するにあたり、特に開発の知識は必要ありません。しかし、これらの様々なバリエーションを検証することが重要になります。そして、正しい選択を行うために活用できる様々なツールがあります。こうしたツールの1つが、SEOmofo社によるSERP Snippet Optimizer. SERP TurkeyというツールもSERPスニペットにおいて最もクリックが発生するものを発見するために活用できるツールの1つです。最近発見したツールで、現在最も著者が気に入っているのは、Predikktaというツールです。個人的な経験では、このツールには他のツールにはない特徴がたくさんあります。 また、Predikktaを使うことで競合のスニペットと自社サイトのスニペットを比較することもできます。加えて、Predikktaは予測的解析(英語)の技術を使っており、与えられた文脈におけるユーザー個人の構造に関するより深く正確な解析を可能にしています。
PredikktaのSERP最適化ツールはスニペットを整理す方法(英語)に関していくつかアイデアがあり、その中で最もクリックを生み出すと思われるものを選びたいときに役立ちます。
自社サイトのオーガニック検索結果のスニペットと協業他社のそれを比較したい場合、Predikktaの競合テスト機能を使ってください。
ご存じの通り、ページのCTRにとってスニペットは重要です。スニペットは必要な情報が盛り込まれ、かつ目につく形となっている必要があります。実際に関連する情報をスニペットに入れるようにしてください。しかし、ここに落とし穴がある場合があるので、注意深く進めてください。一般的に、情報には2つの種類があります。時間の経過とともに関連性を失う動的情報と、長期的に価値を提供する静的情報です。静的スニペットには動的情報を含めないようにしてください。仮にスニペットが定期的に最新の情報を受け取ることができるようにスニペットを作成したとしても、GoogleがSERPにおいて素早くそれをアップデートしないという可能性は常に存在します。
”ビル・ゲイツ氏のリアルタイムの純資産”という簡単な例で考えてみましょう。
“Bill Gates net worth(ビル・ゲイツ氏のリアルタイムの純資産)”というクエリに対するSERPは以下のようになります。
ナレッジグラフ自体に加え、ナレッジボックス内のアンサーボックス要素では、氏の純資産が792億ドルであると表示されています。このクエリに対するオーガニック検索結果において最初に表示されているページは、Forbesのサイトにあるビル・ゲイツ氏のプロフィールです。ご覧の通り、795億ドルという数字と共にこのページのmeta descriptionが表示されています。そして同様の情報はForbesのサイトへクリックして進んでも見ることができます。
このForbesページのスニペットは、明らかにビル・ゲイツ氏の実際のプロフィールからの更新済データを受け取っていません。そして、Googleであっても自身のSERP機能に対応することができない場合があります。
要約すると、一般的にSERPにおいてページのCTRを上げる方法は2つあります。最初の方法は技術的なものであり、構造化データを実装し、SERP機能をカスタマイズすることでサイトのビジビリティを上げる方法です。もう1つの方法は比較的容易でプログラミングのスキル不要で対応できる、スニペットコンテンツの最適化です。ここでの個人的なアドバイスとしては、両方の手法を活用することで、サイトのCTRを向上させるために検索エンジンやユーザーへ遡及していくことです。
スキーマタグとカスタム抽出
DeepCrawlの強力なカスタム抽出機能を活用して、スキーマタグを抽出、解析、管理する方法を学び、検索エンジンにコンテンツを理解してもらいやすくしましょう。 詳しくはこちらをご覧ください。