Googleがファクトチェックなどの構造化データを介して新しいリッチリザルトのサポートを引き続き推進するため、SEO界隈では2018年も引き続き構造化データが話題のワードになりそうです。Bingも検索結果にリッチリザルトが表示される頻度を増やしており、こうした動きはClaimReview構造化データ(ファクトチェック)や音声検索の成長によってますます拡大していくと思われます。
スキーマは、2017年8月14日にリリースされたSchema.orgのバージョン3.3でより複雑化しており、いまだに最もよく知られていないSEO施策のうちの1つとなっています。スキーマは注目度の高いスニペットのような要素に比べると、Googleで必須とされている要素ではありませんが、リッチスニペットのような要素では必須となるため、ぜひ使ってみてください。構造化データを使用すると、GooglebotとBingbotがサイトをクロールしやすくなるため、ボットが正しい情報を確実に抽出して使用させることができます。
以下は、検索クエリ“Shpock app”のリッチリザルトの例です。GooglePlayのviewActionとMobileApplicationの構造化データタグが使用されており、アプリの評価、レビュー数、価格が表示されています。
Googleの構造化データテストツールを使ってみると、Googleのページにさえスキーママークアップに関する問題がいくつかあることに気づきます。それでは、以下の画像のように構造化データタグ内の問題を発見してエラーや警告を減らしていくにはどのようにすれば良いのでしょうか。
スキーマの背景
ほとんどのSEO担当者とウェブ開発者は、構造化データタグについて、制御できない要因が多いために容易に壊れてしまうものと考えています。しかし、次のような質問をよく耳にします。
現在本番環境で表示されている構造化データが何かを継続的にトラッキングする方法と、構造化データが正しく実装されているのか知りたい。
多くの人にとっての問題とは、次のような場合に初めて構造化データが壊れていることを知るということです。
A) 構造化データの項目に欠落があることを見つけたとき
B) Googleサーチコンソールでエラー項目が増えたことを見つけたとき
それに加えて、多くの中小企業ではソースコードのリリースに複数のステージング環境を経るというリソースも経験もないため、テストを行う前にコードが本番環境に移行されるまで待つということが度々あります。
Googleの構造化データテストツール
Googleは構造化テストツールを提供しているものの、本番用データに問題があるか把握するには、Googleサーチコンソールがエラーを表示するまで待たなければなりません。以下のスクリーンショットは、著者の旅行ブログであるTravel Networkの構造化データレポートのものです。ここでは、対応が必要な古いプラグインであるMicroformatsが原因でエラーが発生していました。
本番環境のURLを読み込むことで、現在使用されているスキーマについての把握や、対応が必要な警告やエラーがあるかどうかを把握できます。これは競合他社がどのスキーマを使用しているかの把握にも役立ちます。
調査対象が明確な場合にはツールで検出することができますが、スキーマコードの問題を引き起こしている他の原因がどこに実装されているのかを常に把握できるわけではありません。例えば在庫切れの商品、ディスカウントや特価商品、または以下の画像のような著者のフォーマットなどがその一例です。
Googleの構造化データテストツールを実際に使ってみると、レビューページには問題もなく、Microformatsデータもすでに以下のGoogleサーチコンソールのスクリーンショットでフラグ付けされていました。多くの場合、構造化データは本番環境に移行しないと完全には検証できないということは理解していますが、このエラーが120ページしかないか、Googlebotが120ページだけを検出できただけなのか把握する必要があります。
クロールデータを取得するまでは問題の大きさを正しく把握できない可能性があるため、ここでDeepCrawlを使用して必要なスキーマデータを抽出します。「hatom」構造化データに問題があることが分かっている場合、サイト全体をクロールした上で、DeepCrawlのカスタム抽出機能を使用することにより構造化タグ内のすべてのデータを抽出できます。この点については、この記事で後ほど詳しく説明します。
Googleサーチコンソールの構造化データレポートでは、利用可能データすべてが常に表示されるとは限らず、問題を解決しようとしても希望する通りのスピードでデータが更新されるわけではありません。問題を修正したら、カスタム抽出のルールを使用してクロールを行なってください。それにより、構造化データの項目が修正できているか検証できます。
以下は、AggregateRatingの値に2つのエラーがある事例です。Googleはスキーマを他のページに追加する前に、まずは既存ページ上にあるこれらの問題を修正することを推奨しています。
サイトに含まれるすべての値のうちいくつかは、とても簡単に修正を行うことができると判明しました。サイト全体のフォーマットに関わる問題か、単純に一部のページに限定した問題かを確認できます。
構造化データのテスト
実は、本番環境に移行する前に、構造化データのコードスニペットをGoogleの構造化データテストツールでテストしてコードが有効か確認できることはあまり知られていません
コードスニペットテスターを使用すると、本番環境に移行された構造化データにおける相当数の問題を削減し、小さなバグをすぐに解決できます。Googleは発生する可能性の高い一般的な構造化データのエラーの一覧を提供しています。
構造化マークアップを悪用しないこと
Googleは昨今の構造化データの改ざんを警戒しており、Googleがサイトをスパムであると判断した場合に、手動による対策を行う予定です。Googleの手動による対策のきっかけとなる要因は次の通りです。
- ユーザーに対して非表示のコンテンツをマークアップする
- 無関係もしくは誤解を招くコンテンツをマークアップする
- 無関係もしくは誤解を招くコンテンツをマークアップする
そのため、適用中の構造化データをよく理解し、それが有効か、過度に使用されていないかを確認する必要があります。確認を行わないと、手動での対応の対象となってしまうかもしれません。
Googleの構造化データサポート
GoogleはMicrodataやRDFa、JSON-LDをサポートしていますが、GoogleはJSON-LDの使用を推奨しています。Googleサーチコンソールで構造化データに関する問題を抱えるサイトではMicrodataが使用されていることが判明したので、JSON-LDへの移行を強くお勧めします。
Bingの構造化データサポート
Bingでは、Microdata, Microformats, RDFa, Schema.orgそしてSNSと連携するOpenGraphのサポートを行なっていますが、JSON-LDのサポートについては何も定義されていません。
最も多く使用されているスキーマ
以下は大規模サイトの多くが一般的に使用するスキーママークアップですが、破損しやすく、しばしば誤って実装されます。Googleのガイドは時に分かりづらいことがありますが、以下のリストではGoogleのガイドや構造化データテストツール、Googleサーチコンソールのエラーに関するDeepCrawlの研究に基づいたスキーマタグをご紹介しています。
必須のスキーマ
以下は最も活用されていないスキーマタグの一部です。多くのサイトが使い方を誤解しているようですが、これらはGoogleにおけるビジビリティと検索結果からの全体的なCTRの向上に役立つものです。このリストでは、Googleのガイドや構造化データテストツール、Googleサーチコンソールのエラー研究に基づいたスキーマタグを紹介しています。
注目すべきスキーマ
以下は、活用事例が増えているスキーママークアップで、適切な箇所への活用を検討すべきものです。Googleのガイドラインに反した行為はしないでください。こちらのリストでも、Googleのガイドや構造化データテストツール、Googleサーチコンソールのエラー研究に基づいたスキーマタグを紹介しています。
DeepCrawlでの構造化データ抽出方法
DeepCrawlでは、クロール設定のステップ4、詳細設定のカスタム抽出機能を使用することで、構造化データを抽出することができます。
この機能の利点は、一度設定を行うとクロールを開始する際、およびそのプロジェクトのサイトを再クロールする度に正しい構造化データを抽出できる点です
<トレンドグラフとdiff形式のデータを活用することで、構造化データの時間経過に伴う変化を確認し、後に分析を補足するのに役立ちます。毎週または隔週クロールを設定すると、構造化データタグが破損したと思われるタイミングを把握することができます。
先を見据えた構造化データの活用を行い、問題を素早く特定して解決していくことが理想です。DeepCrawlのようなツールを活用いただければ、確実に業務の効率性が上がります。